INSIDE ORIGIN|スズキ・ショーン・ショウスケ

インタビューコンテンツ「INSIDE ORIGIN」第24回目のゲストは、アーティスト兼early springオーナーのスズキ・ショーン・ショウスケさんです。
国内外の枠にとらわれず、多岐にわたるクリエイティブな活動を続けているショーンさん。今回のインタビューでは、彼の表現の原点となったこれまでのキャリアや、これまでに大きな影響を受けたモノ・コト、そしてその時々のリアルな心情を深く掘り下げました。
さらに、今年4月に東京・永福町にオープンした「early spring(アーリースプリング)」に込められた想いやショーンさん自身が「まさに運命的だった」と振り返る「PATRICK」との出会いについても、じっくりとお話を伺っています。
彼のクリエイティビティの根底にある哲学に触れられる特別なインタビューです。どうぞ最後までじっくりとお楽しみください。
Guest_Shosuke Sean Suzuki
Interview_Toshihiro Otake
Photo_Nobuyasu Sakagami
スズキ・ショーン・ショウスケ[アーティスト兼early springオーナー]
1987年生まれ。写真、映像作品などのアーティスト活動に加えて、現在は東京・永福町に構えるギャラリー兼ショップ「early spring」のオーナーとしても活動中。その他にもZINEの制作や音楽セレクトなど幅広く活動するクリエイターとしても活躍中。

ー ショーンさんのこれまでの経歴について、ぜひ教えてください。
スズキ・ショーン・ショウスケ氏(以下、ショーン):両親の仕事の都合で、生まれはアメリカのLAです。3歳のときに日本へ移って、幼稚園から中学までは日本にいました。その後、高校進学のタイミングで再びアメリカへ行きました。ただこの時は自分の都合というか、自分が生まれた場所を20歳までに見ておきたい、と思って自分の考えでハワイの高校へ進学いたしました。ただ中退して、日本へ帰ることになって。そこからは通信制の学校に移って卒業認定を受けて、という感じですね。

そこから日本が拠点となるわけですが、なぜかこの日本へ帰ってきたタイミングで絵に興味を持ち始めたんです。親の影響でもないし、いまだになぜそうなったのかは自分でも不思議なのですが(笑)。同時にカメラも始めてみたりして。これは映像も含めて、ですね。
それで高校を卒業した後、今の自分は美術に興味があるんだなと思って、美大をいくつか受けたんです。その中のとある大学の芸術文化学科に受かることができました。

大学4年間は本当にたくさんの出会いがあって楽しかったですね。ゼミの先生も非常に面白い方で、僕がやりたいことをいつもバックアップしてくれました。
それから就活のタイミングになって、周りのみんなは博物館の学芸員になるとか、やっぱりその方向に進む方が多かったんです。でも自分は違うな、と思っていて。
で、改めて振り返った時に、在学中にZINEを作ったり展示をしたり、そういった取り組みにすごく魅力とかやりがいを感じていたことに気付いたんです。なので卒業してからはもうずっとフリーランスとして活動している、という感じですね。

ー 大学卒業と同時にフリーランスとは、すごい決断でしたね。
ショーン:今思うとそうですよね(笑)。でも、在学中もそうだったんですけど、自分が興味を示したことにしか動かなかったというか、直感とか感覚を昔から大事にしていたんです。その考え方を軸にしていたので、ブレずにいれているのかな、とは感じる部分ですね。
なので、その後は仕事もアーティスト活動以外にも色々なことをやってきました。コーヒー屋だったり、通訳の仕事だったり…振り返ると本当に色々とやりましたね(笑)。
ちなみにコロナ過の時は、オーストラリアにいたのですが、その時はガーデナー(庭師)の仕事を2年くらいしたりしました。あれはすごく良い経験でしたね。

ー その後、多岐にわたる活動を行いながら、今年 early spring をOPENされましたが、これはどういった経緯だったのでしょうか?
ショーン:そもそもなんですけど、自分の頭の中で、こういったコミュニティスペースを持ちたい、といった漠然とした考えは常にあったんですね。でもそれをいつまでにやりたいとか、どこでやりたいとか、明確なものは特になかったんです。
そんなある時、たまたま友達の物件探しについていくことがあって、そこでお会いした不動産屋さんとの出会いがきっかけで今の物件に出会うことができたんです。なんか不思議な雰囲気のある場所だなーという感じだったんですけど、実際に中を見たら、何かピンときたものがあったんです。何かやってみたい、と直感的に感じたものがあり、そのまま直ぐに契約させてもらいました。
それに今決めないと今後は出会えないないな、という風にもなんとなく感じたんです。ある意味、運命的な出会いだなとも思いました。
なので物件を決めてから、どういう風に運営していこうか、どういうことをやろうか、というのを考えていっている感じです(笑)。

ー early spring を今後どういった場所にしていきたい、といったビジョンはございますか?
ショーン:そうですね、場所柄、商店街の中だし、本当に良い意味でローカルな感じがあるので、誰もが気軽に立ち寄れる場所になれたら嬉しいですね。
もちろんギャラリーとして「アート」を伝える場としても稼働させていきたいんですけど、もっとカジュアルに立ち寄れたり、ふらっと来てもらえるような場所にしたいと思っています。
「アート」とか「ギャラリー」とか「展示」っていうワードって、なんとなく気難しいとか、近寄り難い雰囲気に感じてらっしゃる方も多いと思うんです。ですけど、もっと身近に感じてほしいというか、興味を持ってもらうきっかけになる場所にもなれればとも思っています。
なのでドリンクもあるし、休憩できたり座れるスペースもあるし。話すだけでもいいし、本当に気軽に立ち寄ってもらえる場所にしたいです。そして誰でもフランクにコミュニケーションを取れる場にしていきたいですね。

ー PATRICKとの出会いについても、ぜひ教えてください。
ショーン:これも自分の中では運命的な出会いだと感じていて(笑)。
一番最初のPATRICKとの出会いは、実はハワイにいたときなんです。なので14、15歳くらいのときですね。
その日、家族で食事に行くタイミングだったんですが、レストランに入るときにすれ違った20歳くらいの現地の方がめちゃくちゃ洒落ていて、足元を見たら今まで見たことのないスニーカーを履いていたんです。この2本線のデザインなんだ?って思って。その時の衝撃は今でもすごく鮮明に覚えています。
当時からスニーカーは好きで、よく色々なショップに足を運んでいたのですが、どうしてもその”2本線”のあるスニーカーが見つけられなくて。今みたいにインターネットもそこまで普及してないし、探す術も限られているし、とにかくずっと気になる存在だったんです。
それから日本に帰って、たまたま靴屋さんに入ったときに、あの時の”2本線”のあるスニーカーを見つけたんです。「これだ!PATRICKっていうブランドなんだ!」ってその時に初めて認識をしました(笑)。
その後、たまたまPATRICKのPRをされている方に出会う機会があって、展示会にも呼んでいただいたりして。それがものすごく嬉しくて、そこからさらにブランドを好きになりました。
今でも「PATRICK ORIGIN」シリーズなどの渋いものがすごく好きで、いつも愛用しております!

ー 嬉しいです!特にお気に入りのモデルって何かございますか?
ショーン:本当にたくさんあるのですが(笑)。一番最初に履いたのは、ネイビーカラーの「BOSTON」でしたね。ちなみに先程お話した、ハワイのレストランですれ違った方も「BOSTON」を履いていたんですよ!
あとは「PUNCH」も好きだし、最近だと「COTTAGE-OG」も気に入ってるし、どっちかというとキレイ目にも使える感じが好きかもしれないですね。それに履き心地も本当に良いと感じています。

ー 今回お履きいただいている「CIVRAY(シブレー)」についても、感想をいただけますか?
ショーン:これ、良い意味でPATRICKっぽくないなーと思っていて。でもこの「スニーカーだけど綺麗な感じ」、やっぱりこの雰囲気はPATRICKにしか出せないと思うんですよ。そういうニッチな感じがとても気に入っています。
それにこれ、サイクリングシューズが原型なんですよね。そういう背景のスニーカーって珍しいし、「それどこの?」ってなるじゃないですか。
ファッション的にも万能だし、革靴っぽさもあるから、オンのスタイルでもしっくりくるし、本当に最高だと思います!

ー ショーンさん、本日はありがとうございました。これからもPATRICKをよろしくお願いいたします!

early spring gallery & shop
〒168-0063 東京都杉並区和泉3丁目30-8
Instagram : @earlyspring.jp
また以下、「early spring」にて開催される直近のイベント情報です。ぜひこちらも合わせてチェックしてみてください!
2026.6.22 13:30 - 15:21』刊行記念イベント & IACK POP UP STORE
会期:2026年10月30日(金)- 11月3日(火・祝)
会場:early spring gallery & shop
住所:〒168-0063 東京都杉並区和泉3丁目30-8
営業時間:13:00 - 19:00
IACKが出版する初の作品集『2026.6.22 13:30‒15:21』の刊行を記念し、東京のearly spring gallery & shopにて刊行記念イベントとIACKのポップアップストアを開催いたします。
本書は、2026年5月16日から6月22日に青森市で開催された展覧会「到来について」(発起人:龍崎俊・宇田川直寛、共同企画:河野幸人)を起点に生まれた一冊です。旧カラオケ店の空きテナントビル全体を使ったこのグループ展では、「この世界から写真がなくなったら?」という問いのもと、相ヶ瀬広大、天野祐子、宇田川直寛、コイズミアヤ、河野幸人、高原颯時、田中藍衣、對木裕里、野田幸江、益永梢子、山口幸士、龍崎俊の12名が、それぞれの表現形態で作品を制作しました。
本書は、展覧会最終日に河野が撮影した映像のキャプチャによって構成されています。展覧会の忠実な記録でも、展示を事後的に美化するための本でもなく、ひとりの人物がビルの階段を3階まで上り、そして会場を後にする──その移動を通じて、作品とともに、会場となった建物の独特なつくりや空間も映し出しています。映像から切り出したイメージと本の形式を用いて、展示コンセプトを引き継ぐ形でアーカイブの可能性を探る一冊です。
10月31日(土)には、龍崎俊・宇田川直寛・河野幸人によるトークイベントを開催。同日夜には、音楽活動も行う河野と、スウェーデンを拠点に活動する英国出身のミュージシャン、ジョン・コリンによるライブも予定しています。
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