INSIDE ORIGIN|関口シンゴ

WEBコンテンツ「INSIDE ORIGIN」は、さまざまな分野で活躍する方々をゲストにお迎えし、「ルーツ(ORIGIN)」をテーマに、歩んできた人生の中で大切にしている価値観や信念について語っていただくストーリーコンテンツです。 その人が歩んできた道や原点に触れることで、言葉や表現の奥にある「本質」に少しだけ近づいてみたい。そんな想いを込めています。

第2回目のゲストは、ギタリスト/コンポーザー/プロデューサーとして国内外で活躍する関口シンゴさん。

ソロ活動のほか、「Ovall」の一員としても知られ、またアーティストへの楽曲提供やプロデュースも手がけるなど、幅広い音楽活動を展開しています。

感情の機微や風景までも描き出すようなギターの音色は、多くのリスナーの記憶に残り、時に寄り添い、時に背中を押してくれる存在です。

Photo_Yusuke Hosoi
Text_Takayuki Ohno
Edit_Toshihiro Otake

関口シンゴ[ギタリスト/コンポーザー/プロデューサー]

ジャンルにとらわれない独自のチルサウンドで注目される。2015年に1stアルバム『Brilliant』を発表後、国内外のファンを獲得し、2023年には2ndアルバム『tender』がサブスクで2,500万回再生を超えるヒットに。2025年にはその続編となる『tender (Deluxe Edition)』もリリース。

mabanua、Shingo SuzukiとともにOvallとしても活動し、国内外のアーティストと多数コラボ。大型フェス出演やアジアツアーも成功させる。さらに、CM・映画・ドラマ・アニメ音楽の制作に加え、あいみょん、米津玄師らの楽曲にギタリスト/アレンジャーとして参加するなど、幅広いフィールドで活躍中。

https://www.instagram.com/shingo.sekiguchi/

ー PATRICKとの最初のつながりについてお聞きしてもよろしいですか?

関口:PATRICKとの最初のきっかけは、当時のPR担当だった大野さんに声をかけていただいたことです。

2015年、神奈川・逗子の「surfers」でライブをしたんですけど、そのライブが終わったあと、バーカウンターでジンジャーエールを飲んでいたら、急に話しかけられて(笑)ちょうどその年の3月にソロアルバムをリリースしたばかりだったので、タイミング的にもよく覚えてるんですよ。

でも、最初は「パトリック...?え、人の名前?なんの話?」って感じで(笑)、全然信じてなかったんです(笑)ただ、そのあとすぐに展示会にお誘いいただいて、お邪魔したのが本格的なスタートでしたね。

それにしても、いまだに「なんであのとき声をかけてくれたんだろう?」っていうのは謎です(笑)大野さんは、アルバムのことを知っていたわけでもないし、Ovallのことをご存じだったわけでもなかったみたいなんですよね(笑)

ー 当時からPATRICKというブランドはご存じでしたか?

関口:はい、もちろん!

でも、当時はあまりカジュアルに履ける感じじゃなくて、「大人スニーカー」なイメージが強かったですね。ただ展示会へお邪魔するようになって、「展示会」ってもっと「企業っぽい」感じがすると思ってたんですけど、会場の雰囲気もよくて、音楽好きなスタッフの方も多く、すごく楽しい雰囲気で、イメージがだいぶ変わりました。

他のブランドの展示会にも行っていたんですが、合同展示会みたいな場が多くて。それに比べて、PATRICKは単独で賑やかな雰囲気が印象的でしたね。

ー 関口さんにPATRICKを愛用いただいて、気づけばもう丸10年になるんですね。あらためて、このブランドの魅力って、どんなところに感じていますか?

関口:この10年、PATRICK以外の靴は買ってないですからね(笑)まず、履き心地がいいのが最高です。ラクだし(笑)

昔から足が大きいのが悩みで、小6で27cmの上履きを特注していたくらい(笑)靴選びにはずっと苦労してました。当時はコンプレックスでもありました。最近は足の大きい人も増えてきましたけど、そもそも昔は大きいサイズを探すのが大変でした。それを解消してくれたのがPATRICKだったんです。

今でも毎日1時間程、散歩しているんですけど、履き心地がいいのでストレスなく歩けるのがうれしいですね。

ー 10年着用いただいているリアルなご意見、嬉しいです!(笑)ちなみにPATRICKを履くとき、コーディネートで意識していることはありますか?

関口:ライブでも普段でも、シンプルな服装が好きなので、PATRICKの靴を履くだけで、靴がワンポイントとしてアクセントになってくれるのが嬉しいです。

あとはいろんなデザインがあるから、ギターに合わせたりもしてます。靴の印象って、すごく大事だなと思っていて。

あと、シーズン性が高いものが多いのもいいですよね。夏はメッシュだったり、冬はファーが付いていたり季節感がでます。メディア撮影のときも基本は私服なので、靴で選ぶ幅があるのはPATRICKの面白さであり、楽しめるポイントだと思います。

ー 関口さんのORIGIN(ルーツ)についてお聞かせください。そもそもギターを始めたきっかけは何だったんですか。

関口:中学生のころ、陸上部だったんですが、その部活の先輩が学園祭でバンドをやっていて、X JAPANを演奏してたんですよ。それがもう、めちゃくちゃかっこよくて。

それで友達と「来年はバンド組んで出ようぜ!」ってなったのが最初のきっかけです。ただそのとき、すでにギター担当がいたので、僕はキーボード担当に(笑)最初はがんばったんですけど、やっぱり難しくて、1か月で挫折しました(笑)それで「やっぱりギター教えてほしい」って友達にお願いして、そこからスタートしました。

ー X JAPANさんというのは意外でした!今とだいぶジャンルが違いますね。

関口:そうですね、それから高校2年生くらいまではメタルとか、いわゆる速弾きばっかりやってました。でも、途中からブルースギターにハマって。当時、スティーヴィー・レイ・ヴォーンを聴いて「かっこいいな」と思って。そこからブラックミュージックやジャズにハマっていって、大人っぽい方向に移行していきましたね。メタルはめっきり弾かなくなりました(笑)

それで、そのタイミングでブルースをもっと知りたくて、夏休みを使ってボストンまでギターセミナーに行ったんです。そこで生のジャズのライブも観れて。今思うと、あの経験はすごく大きかったですね。当時は今みたいに情報が多くなかったので、現地でリアルな体験をできたことは、すごく大きかったと思います。

ー お仕事として「ギタリスト」を意識し始めたのはその頃からですか?

関口:その後、大学に進学して、もちろんサークルにも入りました。で、卒業が近づいた頃に、「なんとなく普通に就職するのは違うな...」って感じ始めて。そこで「割り切って音楽で頑張りたいな」と思ったのがきっかけですね。

ー 当時からOvallのメンバーとは知り合いだったのですか?

いえいえ、違います。大学卒業後、当然ながら仕事がなかったので、「なんとかしなきゃ」と思って、池袋や下北のライブハウスでジャムセッションをよくしてたんです。その場で仲間を見つける感じで。そのときに声をかけてもらったのが、Ovallとしての始まりですね。

ー 当初からインストバンドだったんですか?

関口:そうですね。ただ、実はこれまでメンバーがけっこう変わっていて。それこそボーカルがいた時期もあったんですけど、最終的にいつも残るのがこの3人だったんですよ(笑)

別に最初から「インストバンドにしよう」と決めていたわけではなくて。メンバー構成もそうだし、結果的に「この形になった」っていう感じですね。

ー Ovallの皆さんはプロデューサーとしての一面もあるのが特長かと思いますが、「プロデューサー 関口シンゴ」として意識していることってありますか?

関口:これがね…特にないんですよね(笑)そもそも最初は「プロデューサーって何するの?」ってくらい知識がない状態で(笑)

昔からCDを買っても、ギタリストの名前しか見てなかったですし(笑)この仕事を始めたきっかけは、Ovallの休止が大きかったんですけど、ちょうどその頃、origamiとしてもそういう仕事が増えてきていて。そこから試行錯誤しながらなんとかやってきた感じです。

誰かをプロデュースするときも、押し付けることはしないですね。「この人はどうしたいのかな」「何を目指してるのかな」っていうのを意識しながら、話をして、その人に合わせて一緒に積み上げていくような感覚です。結果的に、それが僕の色として出ているのかなって思います。本当は「プロデューサーだぜ」って感じも出したいんですけどね(笑)

※origami=origami PRODUCTIONS は、関口シンゴさんやmabanuaさんが関わる音楽レーベルで、アーティストや音楽作品のプロデュースを手がけるプロジェクトであり、音楽シーンの中でも注目されている存在です。

ー 改めて、Newアルバムのリリースおめでとうございます!前作(23年12月リリース「tender」)の〈デラックスエディション〉のリリースということですが、今回はどういった内容なのでしょうか?

関口:ありがとうございます!まず、前回リリースしたアルバムの延長線上にあるものを作りたかったんです。

音楽って、アルバムを作ってツアーして、一区切りっていうのが多いと思うんですけど、それって作る側も聴く側も飽きないからいいと思うんですが...

例えばスニーカーだと、「前回のMARATHONの素材違いです!」「新色です!」みたいに、前回からのつながりとか流れってあるじゃないですか。音楽ではあんまりそういうことが少ない気がしていて。

なので今回は、ドラマのスピンオフ的な感覚でやってみたら面白いんじゃないかと思って、この形にしてみました。

音色(おんしょく)も、前作からのつながりを意識して選んでいます。言われなければ分からないけど、自分的にはこだわったポイントでもあり、楽しんで作れた部分ですね。

ー なるほど、それはおもしろいアプローチですね。

関口:それに、アーティスト/ミュージシャンって、あまり過去を振り返らない傾向があると思うんです。常に新しいものを求めたり、求められたりするというか。

でも僕は、小説みたいに“つながりがあるもの”も好きで、音楽でも、そういうのがあってもいいんじゃないかなって思うんですよね。

ー 最後になりますが、今後のPATRICKへのご要望があれば教えてください!

関口:まず、コラボは絶対やりたいですね(笑)靴としての要望はもちろんはあるんですけど、PATRICKはブランドとして確固たるポジションにあるから、可能性が無限にあると思うんです。

あとは、もっとPATRICKのことを知れる機会があると嬉しいですね〜。今日の僕の話もそうですけど、「え、X JAPANがきっかけだったの?」っていう意外なエピソードから興味を持ってもらえることもあると思うんです。だからこそ、もっといろいろな角度からPATRICKのことを知れる場があったら、もっと深くファンになる人がいるんじゃないかなと思います。

ちょっとアドバイスっぽくなっちゃいましたけど(笑)でも、靴ってなくならないし、何にでもつながれるものだと思うので。とにかく、これからのPATRICKにすごく期待しています!

ー 関口さん、本日はありがとうございました。そしていよいよ5月からはツアーがスタートしますね!ライブでしか味わえない、関口さんならではの空気感やグルーヴを感じられるのを、いまからとても楽しみにしています。素晴らしい音楽を全国に届けてください。

【全国ツアー】Shingo Sekiguchi「tender tour 2025 Deluxe Edition」

5/8(木)名古屋 名古屋市千種文化小劇場(Band Set)

5/18(日)大阪  LIVE SPACE CONPASS(Band Set)

5/24(土)札幌 brew it(Solo Set)

5/25(日)旭川  Cafe & Bar Monarch(Solo Set)

5/30(金)福岡 POSS COFFEE(Solo Set) 【SOLD OUT】

5/31(土)熊本  tsukimi(Solo Set)

6/1(日)大分 tsuchiumu(Solo Set)

6/12(木)東京  WWW(Band Set)

全公演チケットプレイガイド

関口シンゴ 2ndアルバム『tender(Deluxe Edition)』


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