INSIDE ORIGIN|松広基

WEBコンテンツ「INSIDE ORIGIN」は、さまざまな分野で活躍する方々をゲストにお迎えし、「ルーツ(ORIGIN)」をテーマに、歩んできた人生の中で大切にしている価値観や信念について語っていただくストーリーコンテンツです。
その人が歩んできた道や原点に触れることで、言葉や表現の奥にある「本質」に少しだけ近づいてみたい。そんな想いを込めています。
第4回目のゲストは、松広基さん。2013年の「PATRICK LABO 神戸」オープン時よりPATRICKに携わり、現在は西日本エリアを統括する立場として、店舗運営からスタッフ育成まで幅広く担当されています。
PATRICKの世界観を誰よりも深く理解し、店頭ではお客様一人ひとりのライフスタイルに寄り添ったスニーカー提案を心がけている松広さん。ブランドの歩みとともに培ってきた経験と、フランス発祥のPATRICKが持つ“大人らしさ”と“遊び心”のバランスを、丁寧な接客を通じて体現し続けています。その姿勢は、全国のファンからの厚い信頼にもつながっています。
Photo_Hirofumi Ueno
Edit_Toshihiro Otake
松広基[PATRICK LABO エリア統括]
兵庫県出身。2013年よりPATRICKに携わり、現在は西日本エリアを統括する立場として、店舗運営からスタッフ育成まで幅広く担当。 PATRICKの世界観を誰よりも理解し、店頭では一人ひとりのライフスタイルに寄り添ったスニーカー提案を心がけている。ブランドの歩みと共に培ってきた経験と、フランス発祥のPATRICKが持つ大人らしさ・遊び心のバランスを、丁寧な接客で体現。全国のファンからの信頼も厚い。
現場での“お客様との会話”を何より大切にしながら、プロダクトへのフィードバックを通してブランド価値の向上にも貢献している。私服ではシンプルかつ品のあるコーディネートにPATRICKを効かせた着こなしが持ち味。スニーカーを「足元から気分を上げてくれるパートナー」と語る。

ー パトリックとの出会いのきっかけについて教えてください。
松広:パトリックを履き始めたのは高校生の頃です。当時は今よりも流行っていたわけではなく、周りに履いている人もほとんどいませんでした。昔から人とかぶるのがとにかく嫌で、今もそうなんですが(笑)
また当時サッカーもやっていたので、パトリックのスパイクも履いていました。サッカースパイクとカジュアルスニーカーを履き始めたのは同じぐらいの時期だったと思います。
カジュアルスニーカーのパトリックは、神戸にある「地球屋」さんで購入したのですが、たしか「オクラホマ」だったと思います。白ベースに緑のラインのモデルでした。学生の時って、特に制服だと足元しかおしゃれするところがないじゃないですか。そこで差を見せるという気持ちがありました(笑)

ー ファッションに興味を持ったきっかけは何ですか?
松広:三人兄弟なんですが、特に8歳年上の兄の影響が大きいです。その兄がスニーカー好きで、当時はいろいろなメーカーのモデルを履いていました。その影響で、僕も自然とスニーカーが好きになっていきました。兄はパトリックを履いていなかったんですが、僕はパトリックを見て直感的に「いいな」と思ったんですよね。

ー パトリックラボで働きはじめた経緯について教えてください。
松広:元々はスニーカーを取り扱うスポーツ店で働いていて、そのあと父の仕事を手伝っていました。そんな中で、やはり販売職に戻りたいという思いがでてきまして。そこから靴の販売職を探していたところ、たまたまパトリックの求人を見つけたのがきっかけです。
求人を見つけたときは、これは運命だと思いました(笑)見つけたのが募集期間ギリギリのタイミングで、応募して面接までこぎつけることができました。結果的に採用いただいたのですが、それがパトリックラボ神戸店のオープン1週間前のタイミングで、あの時は本当にバタバタでした(笑)
応募条件にはなかったと思うのですが、職務経歴書の一番上に自分の好きなパトリックの靴の写真をドーンと貼って、インパクトを与えようと思ったのは覚えています(笑)

ー パトリックラボでの12年間で印象的なことは何ですか?
松広:この12年間で、自分の立場も環境も大きく変わりました。ありがたいことに、関東エリアの店舗で勤務する機会もいただきましたし、入社当時2店舗だったパトリックラボは、おかげさまで現在は11店舗にまで増えました。世の中もさまざまな変化を経てきましたが、振り返ると本当にあっという間の12年だったと感じます。
そんな中で変わらないのは、パトリックラボにはいつも素敵なお客様がいらっしゃるということです。パトリックを好きになっていただける方々は、長く愛用してくださる方が多くて、一時的に離れることがあっても、また戻ってきてくださるんです。そんなふうに長くお付き合いできるお客様が多いのは、パトリックならではの大きな魅力だと感じています。

ー 松広さんから見るパトリックの魅力は何ですか?
松広:よく「ジャパンクオリティ」や「大人のためのスニーカー」といった言葉で語られることが多いですが、個人的には「トレンドに左右されない」という点が、いちばんの魅力だと感じています。
良くも悪くも変わらない、その「変わらなさ」の中に、パトリックならではの美学があると思うんです。それこそが、長く愛され続けている理由のひとつなんじゃないでしょうか。

ー 松広さんが思い描く、理想のパトリックラボの姿を教えてください。
松広:まず何より大事にしたいのは、パトリックラボのスタッフみんなに「楽しく仕事をしてほしい」ということです。これが大前提です。
そしてもうひとつは、ブランドのことをもっと好きになってもらいたい。パトリックというブランドを、自分の感性で自由に表現していってほしいと思っています。
パトリックは「大人っぽい」「落ち着いた」イメージを持たれることが多いかもしれませんが、実はラボの社員募集や採用においては、服装や髪型も自由で、細かいルールはほとんどありません。だからこそ、自分らしさをそのまま活かして、“自分なりのパトリック”を体現してほしいんです。
そしてその姿を通して、新しいパトリックのファンを少しずつ増やしていけたらと考えています。
自分という存在を通じてパトリックを知ってもらうのもいいし、逆に、パトリックというブランドを通して自分を知ってもらうのでもいい。そうした個性ある表現が、スタッフ一人ひとり、そして店舗ごとに自然に広がっていけば、ファンは確実に増えていくはずです。
そして、お客様が“そのスタッフに会いに来る”ようになったとき、販売という仕事ならではのやりがいや面白さを実感できると、思っています。

ー 松広さんの最も推しのモデルを教えてください。
松広:最近は、PATRICK ORIGINのシリーズをよく履いています。中でも一番よく履いているのは「リバプール・オリジン」ですね。「アートイス」や「ベリー」も好きなんですが、「リバプール」は、自分がサッカーをやっていたこともあって、特に思い入れのある一足です。それに何より、“育てがい”があるんです。
他のモデルはベロア素材のものが多くて、履いていくうちに自然と味が出てくるんですが、リバプールは自分なりの履き方で、しっかりエイジングを楽しめるところが魅力だと感じています。手をかけた分だけ、ちゃんと応えてくれるというか、自分だけの表情になっていくんですよね。
今、フットボール系スニーカーが流行っているじゃないですか。でも、パトリックのリバプールはその中でも本格的というか、より“サッカーらしさ”があって、何より「唯一無二」だと思います。そこが一番の魅力ですね。

ー 今回のリバプールの魅力について詳しく教えてください。
松広:まず、シューホールが7つあるのがいいですね。それによってフィット感がさらに良くなりましたし、この太めのツーラインも、履いていくうちにどんどん好きになってきました。
ロゴの位置も絶妙で、履いたときに上から見えるシルエットがすごく気に入っています。それから、シュータンのプリントネームがだんだんひび割れてきた感じも、味が出てきて良いんですよね。
実はこれ、全体的に黒ずみを塗ってるんです(笑)。ツーラインの部分にも塗っています。というのも、サッカーシューズのように“育てていきたい”という気持ちがあって。
以前所有していたリバプールでは、実際にフットサルをしていたこともあるんですよ(笑)。今回のモデルではプレーはしていないんですが、自分だけのリバプールにしたくて、あえてこんなふうにカスタムしています。
あと、靴紐の締め方にもこだわっています。僕は足幅が狭くて甲も低いので、しっかりギュッと締めないとフィットしないんですけど、そうして履いたときのシルエットもすごくきれいで。
足元がすっきり見えて、大人っぽい雰囲気になるのがいいんですよね。

ー 他に印象に残ったパトリックオリジンのモデルはありますか?
松広:「アートイス」は、変わらずずっと好きなモデルですね。今回の新色2色もとてもおすすめなのですが、個人的には昨年発売されたグリーンが特にお気に入りです。でも、実は最近、オレンジも買い足してしまいました(笑)
ずっと「つま先部分の形状を低くしたこの木型でアートイスを作ってほしい」と思っていたので、今回それが実現して、本当に嬉しいです。通常のアートイスと比べると、より一層レトロな印象になっていて、そこも気に入っています。
毎日好きなスニーカーを履いて働けるのは、この仕事ならではの楽しさだと思います。その日の気分やコーディネートに合わせて選べるのも嬉しいですし、自分が本当に好きな一足を履いて過ごす時間は、気持ちがぐっと上がります。特にアートイスのように思い入れのあるモデルだと、自然と足取りも軽くなる気がしますね。

ー 最後に、これからのビジョンや挑戦していきたいことについて教えてください。
松広:パトリックラボのお客様が期待していることに、自分たちがどう応えていけるか。どれだけそれを形にできるか。ラボって、まさにそういう場所だと思うんです。ラボラトリー=研究所ですから、お客様の声をどれだけ拾い上げて、それをどう形にしていけるかが、自分たちの大切な役割だと考えています。
現場をもっと大事にしながら、挑戦してみたいこともあります。たとえば、いつかはラボ別注ではなく、自分自身の別注モデルを作ってみたいという思いもあって。まあ、それはちょっとした夢ですけど(笑)。
それから最近は、SNSなどでパトリックを紹介してくださる方が本当に増えてきて、その投稿をきっかけに来店してくださるお客様も多くなっています。そういった広がりはとてもありがたいし、うれしい反面、ちょっとだけ悔しさもあって...。
やっぱり本来は、ブランド側からもっと積極的に発信していきたいし、それがパトリックラボのスタッフからの発信であれば、さらに説得力が増すと思うんです。「ブランドの中の人」が伝えることで、よりリアルで真っ直ぐに届くと思っていて。そこは今後、しっかり取り組んでいきたいテーマですね。
パトリックの良さって、10代や20代のうちはなかなか伝わりにくいところがあるかもしれません。でも、ブランドのことはどこかで知っていて、30代、40代と年齢を重ねたときに「あ、いいな」と気づいてくれる。そんなふうに、時間をかけてじわじわと魅力が伝わっていくのが、パトリックらしさだと思います。
そして、やっぱりパトリックのシューズは、履き心地が本当にいいんです!これは自信を持っておすすめできます。前職ではいろいろなブランドを扱ってきましたが、その中でもパトリックの履き心地の良さは際立っていて、ちょっとひいきに聞こえるかもしれませんが(笑)、それくらい魅力があります。
最近はハイテク系のシューズも人気ですが、パトリックはあくまでシンプルで上品なつくりでありながら、驚くほど快適。それはまさに、日本製ならではの緻密なものづくりの結果だと思います。
そもそもフランス生産時代から受け継がれてきた、クラフトマンシップや美意識へのこだわりが、今の日本の工場にも根付いているんですよね。だからこそ、デザインだけでなく履き心地でも他ブランドに引けを取らない。そこがパトリックの大きな魅力だと感じています。
だからこそ、そういった「履いて初めてわかる良さ」を、僕自身ももっと積極的に発信していきたいし、パトリックラボのメンバーと一緒に取り組んでいけたらと思っています。
ー 松広さん、本日はありがとうございました!これからも松広さん、そしてラボの皆さんの発信を楽しみにしています!
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